でも、なんでマインドフルネスってこんなに注目を浴びているんだろう。
別に、ストレスを低減させたりする方法は他にもありそうだけど。
いまや企業でも導入されているというし、有名な経営者やプロのアスリートも実践していると聞きます。
こんなにもマインドフルネスがブームになっている理由を教えてほしいです。
今回はこの疑問にお答えします。
マインドフルネスの世界的なブームは5年ほど前から続いています。
マインドフルネスの歴史は長いものの、それまでは「マインドフルネスって何?」という風潮で、知っている方は少数でした。
ところが、今は知らない人がいないくらい浸透していますね。
単なるストレスを減らすための手段の一つくらいだとしたらこんなに広がらなかったかもしれません。
なぜ、マインドフルネスはこんなにもブームになっているのでしょうか。
私は国内外でマインドフルネスについて学んできました。
今回は、マインドフルネスが人気となっている背景について解説します。
企業でも導入が始まっているマインドフルネス~健康経営~
マインドフルネスには注目が集まっています。
テレビや雑誌のメディアでマインドフルネスを知ったかたも多いはずです。
特に、世界的企業が自社の経営に導入したことが大きいです。
ざっと、このような世界的企業がマインドフルネスを導入しています。
- Apple
- マイクロソフト
- インテル
- Yahoo!
- P&G
- スターバックス
IT関連企業が多い印象ですね。
なぜ、これらの企業がマインドフルネスを経営に取り入れているかというと「健康経営」を意識しているからです。
健康経営
特にGoogleなどの影響力の高い企業がマインドフルネスを導入したのがニュースになりました。
欧米諸国にならって日本企業でも導入の動きがありましたが、今はあまり進んでいないようです。
私は日本のビジネスパーソンや高校生にマインドフルネスを教えていますが、徐々に浸透すればいいなと考えています。
それは、次の理由からです。
無料・科学的・どこでもできる
マインドフルネスをおすすめする3つの利点をご紹介しましょう。
- 無料
- 科学的
- 場所を選ばない
無料
マインドフルネスの最大の利点は”無料”でできるということです。
何かの機材を買わないといけないということはなく、タダでできます。
科学的
マインドフルネスは科学的であり、かつ、一種のセラピーのようなものです。
マインドフルネスは宗教的な瞑想と比較されることがありますが、瞑想は修行的な意味合いが大きいように思います。
悟りを開くために一日中瞑想して過ごすということを聞きますが、そういう修業的要素はゼロです。
そういった点で、マインドフルネスは修行的要素はなく、気軽に始められます。
場所を選ばない
マインドフルネスをするために特別な部屋などいりません。
自宅・会社・外出中などありとあらゆるところで実践可能です。
こんな利点だらけなので今すぐ始めない手はないですよね。
さらに、ここまでマインドフルネスが広がったのは、現代社会に必要とされているからという理由もあります。
社会が成熟・複雑化するにつれて心を乱すことが大きくなりました。
人間関係の悩みや仕事の悩みなどで精神的に追い詰められる人が増えたことも背景にあります。
手軽に始めることができ、エビデンスもあるマインドフルネスは社会の需要を満たすことになったのです。
心を整えるマインドフルネス
生活を充実させるためにはまず、健康でいることが大切です。
特に、健康には2つの要素が関わっていると思います。
- 心(精神)の健康
- 身体の健康
特に、現代人は心の健康が問題です。
うつ、不眠、精神疾患などにもマインドフルネスは効果があることが科学的に検証されています。
「病は気から」「気は心」という言い伝えがあるように、心の持ちようが身体に影響を与えることも少なくありません。
つまり、
心の健康 > 身体の健康
どちらも大切ですが、あえていえば、心の健康が重要視される必要があります。
病気という漢字はあっても「病肉」という漢字がないように「気が病んでいる」状態、つまり、心が病んでいる状態が病気の状態であるとわかります。
実際、がんになる人は自己否定している人が多いようです。
心を整えることが健康への第一歩です。
もちろん、心を整える方法はマインドフルネスばかりではありません。
例えば、
- 人間関係(親ー子、先生ー生徒)
- 情操教育(道徳教育)
- 食育
- 修行
- 運動
などがあります。
マインドフルネスはこれらと比較して簡単に気軽にできるという特徴があります。
さらに、現代社会は「意識をいまここに向ける」ことが難しい社会になってきています。
常に何かをしていて(スマホをいじるなど)「何もしない」ということがなくなってきつつあります。
そういった状況ではおのずと、「マインドレスネス」の状態に置かれてしまうのです。
マインドフルネスの反対語であるマインドレスネスとはどういう状態のことを指すのでしょうか?
マインドレスネス
私たちの日常は意識しないとマインドレスネス状態に置かれてしまいます。
マインドフルネス(mindfulness)
>>fullとは満たされている状態、つまり心(mind)が満たされている状態
マインドレスネス(mindlessness)
>>lessとは不足の状態、つまり心が満たされていない状態。うわのそら、自動思考モード。
マインドレスネスな状態の例です。
あなたは友人と待ち合わせ中です。
ところが、時間になっても友人は待ち合わせ場所にきません。
メールを送っても返事がありません。
そうすると、あなたはこう思うでしょう。
「それにしても、待ち合わせに遅れているのにメールにすぐ返事しないなんて失礼だ」
この「嫌われた」「失礼だ」という思いがさらなる感情を生みます。
それは、不安や怒りといったネガティブ感情です。
このような例のことは日常生活で十分ありえます。
しかし、マインドフルネスの習慣が身についていれば大丈夫です。
事実を客観的に見てみましょう。
状況は、
・単に時間に来ない
・メールに返事がない
の2つです。
もしかしたらたまたま友人は忙しいだけなのかもしれません。
嫌われたというのは単なる思い込みにすぎないのです。
状況を冷静にみることができればネガティブ思考におちいる必要がなくなります。
これが、マインドフルネスのすごいところなのです。
つまり、マインドフルネスによって「いま、ここ」の現実に客観的に目を向けられるようになると、ポジティブでもネガティブでもない中立的な立ち位置に立つことができます。
>> 問題克服、自己改善、反省思考、未来思考
>> 自己嫌悪、不満、悩み、不安
いまこの瞬間にいることで前向きに人生を生きることができようになります。
マインドフルネスの今後
今は、新型コロナの影響もありセミナーなどが開催されていないというのもあってマインドフルネスの文字を見ることが少なくなりました。
しかし、無料で簡単に気軽にできるメンタルヘルスのセラピーとして、健康経営の一環として、あるいは趣味としてマインドフルネスが今後一層、浸透することは十分ありえます。
是非、皆さまの組織でもマインドフルネスを初めてみませんか?
今回の記事は以上です。
お読みくださりありがとうございました。
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