これといってやりたいことが見つからなかった私はあるがまま、流れに身をまかせ、その時々、精いっぱい努力するという方針で生きることにしました。
学生時代は極貧でしたので、家賃2万のアパートに住み、いろいろなアルバイトをしました。
塾講師、ホテルの宴会部、コーヒーショップの店員、家電量販店の店員、警備員、テレビ局・・・など。
もちろん合う合わないはありました。
アルバイトをしていく中で自分の向き不向きはあるなと実感しました。
じっくりと考える仕事や一人でマイペースにできる仕事は特に向いていました。
コーヒーショップの店員は最も合わなかったですね。
次から次へとくるお客に対応するのは臨機応変さが求められます。
レジ、コーヒーやフードの注文、案内、を同時並行にする必要があります。
このようなパラレルに事が運んでいく職場は非常にきつかったです。
逆に、それを得意とする人がいることもわかりました。
ちょうど、それくらいの頃でしょうか。
漠然と本を書きたいと思っていたのです。
実際、自分の結婚式のプロフィール紹介で将来やりたいことの欄に「本を書く」と書いていました。
結果、奇跡が重なり本を商業出版するに至っています。
それから、大学院博士課程に進学し研究者になったのも偶然といえば偶然です。
東日本大震災があって、当時住んでいた福島市には住めなくなり移住した仙台で「はて、大学院に戻ろうか」と考えたのがきっかけですから。
人生何が起こるかわかりません。
神経症で悩んでいたころ森田正馬先生の「あるがまま」の思想に触れました。
未だに自分の人生に影響を与えています。
「あるがまま、なすがまま」
「諸行無常」
今、人生に迷っている方。
やりたいことが見つからない方。
大丈夫です。
何とかなります。
まずは目の前のことを否定せず受け入れることが重要です。
どんなに辛いことであっても、です。
それをこなしているうちに、おのずと道が開けてきます。
ただし、怠けてはだめですよ。
本気になって一生懸命、誠心誠意やるのです。
そうすると、「神様はよくやったぞ」とは言わないかもしれませんが、ご褒美を下さいます。
私はそのようなキャリアを歩んできました。
道なき道を歩く。
そんな感じです。
大学院の修士課程を終えていざ就職活動に入りましたらリーマンショックの影響でどこも求人などありませんでした。
しかも、留学からかえってきた直後ということもあり、冬からの実質数か月の就職活動でした。
通常は就職する年の前年の春からなので1年以上ありますが、私にはほとんど時間も選択肢もありませんでした。
採用1人に対して数百人の応募なんてざら。
そうして何とか就職しました。
それから、大学院博士課程へ行くために文系から脳科学への転身。
書籍の出版。
京都芸術大学客員教授就任。
どれも全く意図したものではありません。
ただ、必死に生きているだけ。
今もそうです。
人生そんなもんです。
よく「アグレッシブな人生ですね」なんて言われますが、結果的にそうなっているだけです。
穏便に安定した人生が一番と思っています、これでも(笑)
ここまでお読みいただきありがとうございました。
あるがままの思想に触れたい方はこの本をおすすめします。
下の方は講話のCDが付属しています。