【超基礎・簡単】見やすい資料の作り方【おすすめ本の紹介あり】

見やすいプレゼン資料の作り方について教えてほしい。
デザイナーの方のように凝ったものではなく短時間に簡単に見やすいプレゼン資料をつくれる方法があるでしょうか。
今回はこのような疑問にお答えします。
経営脳科学者がお答えします。心理学・脳科学研究で博士号を取得し心理学の教科書(共著)と一般書を出版しています。

見やすいプレゼン資料の作り方についての記事です。

超基礎編です。

短時間でそれなりの資料が作れるようなヒントをお伝えします。

私は研究の世界に身を置いています。

実は、研究者にとって最も重要な仕事の一つとして研究費の獲得が挙げられます。

そのためには自分の研究内容についてプレゼンしPRして資金を獲得する必要があるのです。

研究者といえど、営業しなければ研究はできないんですよね。。。

私も相当プレゼンのやり方については学んできました。

が、最初の頃はもうボロボロでした(^^;

ある研究発表会では「0点」をつけられることも・・・(涙)
(当時は画像などほとんどなく文字だけで伝えようとしていたことが間違いでした)

その後、プレゼン資料の作り方を研究し、大きな研究費を獲得できるようになるまでに成長しました。

ダメダメだった私もポイントを意識したらキレイな資料をつくれるようになりました。

細かいことを挙げればきりがないので、今回は最低限必要な2つのポイントに絞って説明します。

見やすいプレゼン資料を作るメリット

そもそもなぜ見やすいプレゼン資料を作り必要があるのでしょうか。

良く伝わる

当たり前ですが、聴衆によく伝えることができます。

逆にプレゼン資料が見づらいと良く伝わりません。

以前、あるお役所関係の1時間ほどの説明会に参加したときのこと。

担当者の方は熱心に説明しているのはわかったのですが、肝心の内容が全く頭に入ってきませんでした。

まず、プレゼン資料は(お役所の説明などにありがちな)文字だけのものでした。
パワーポイントの画面全体が文字で埋められており、太字の強調があるものの読むだけで精いっぱいという感じでした。

さらに、担当の方がすごく早口だったので、文字を目で追いながらしゃべりも聞かないといけないという状態に・・・。

一方で、わかりやすいプレゼン資料があると何がポイントなのか一目瞭然なので話者の話に耳を傾けることができます。

印象が良い

プレゼン資料が整っていてわかりやすいと印象が良くなりますし、内容も洗練されます。

印象が良いと記憶にも残りますし、プレゼンとしての本来の目的も果たすことができます。

逆に、プレゼン資料が整っていないとがさつな印象を与えますし、どんなに時間をかけて作った資料でも残念ながら雑にみえてしまいます(一夜漬けでつくったのかな・・などと)

フィードバックがある

資料が見やすいとそれなりのフィードバックがあります。

例えば、質疑応答で盛り上がりますし、プレゼン後に話が弾んだりします。

逆に、伝わっていないと質問もなければフィードバックがそもそもありません。

見やすい資料作りのための2つのポイント

それでは、見やすい資料作りのためのポイントを超最低限の2つに絞ってご説明します。

フォント

重要ポイントの一つ目は、フォントです。

結論から申し上げます。

パワーポイントやワードなど使うアプリケーションによって推奨されるフォントはある程度決まってきます。

パワーポイントの方は、魅せるためのフォントを重視します。
逆にワードの場合は読んでいただくためのフォントを採用します。

まずは、パワーポイントで使うべきフォントからです。

和文フォント
・メイリオ
・游ゴシック
・ヒラギノ角ゴ(Mac使用の方)
欧文フォント
・Segoe UI
・Calibri
・Helvetica

続いて、ワードで使うべきフォントです。

和文フォント
・游明朝
・游ゴシック
・ヒラギノ明朝
欧文フォント
・游明朝
・游ゴシック
・ヒラギノ明朝

あと、大事なのが和文フォントと欧文フォントを使い分けることです。

和文は和文用に作られたフォントなのでそれを英語なのに使ってしまいますと見た目が良くありません。

和文は和文、欧文は欧文ときちんと使い分けましょう。

お使いのPCがウィンドウズかマックかによって使えるフォントが微妙に変わってきますが、全体的に上記のものを使えばOKです。

とにかく揃える

文字や画像などはとにかくそろえるということを念頭に置いて作成してください。

下記はよくあるワードの文章です。

 

 

タイトルは中央寄せ、日付けは右寄せ、本文は左寄せになっています。
さらに、本文の最初の段落は一字空けています。

まあ、よくある文章ですが、これをとにかく揃える方針で改訂してみます。

それがこちらです。

 

 

全ての文章が左寄せになっています。
段落の最初の文字は一字空けるといったセオリーは無視していますが、こうしたことにより読みやすくなっていませんでしょうか。

一度に情報が目に入ってきますので、効率も良くなります。

次はパワーポイントの事例です。

 

 

ちょっと極端過ぎると思われるかもしれませんが、いたるところでこのような事例にお目にかかります。
文字や写真がバラバラで目があっちにいったりこっちにいったり。

これを揃えるとどうなるでしょうか。

それがこちらです。

 

 

タイトルを左寄せにすることに抵抗があるかもしれませんが、意外とこっちの方が見やすかったりします。

特にパワーポイントの場合、ばっとした見た目が最重要ですから(あまり煩雑だと話の内容に注意がいかない)、特に視聴者目線であまり目をきょろきょろしなくて済むような配慮が大切です。

まとめ

ということで、最後にまとめです。

①適切なフォント選択をすること
②とにかく揃えること

この2点を意識して文書や資料を作成してみてください。

見違えるようになると思います。

この2点だけですと短時間ですぐに実行できますね。

あと、見やすい資料作成のために必要最低限しか述べてきませんでしが、色の使い方にもちょっと触れておきますね。

特にパワーポイントでは何色も使いたくなるお気持ちはわかりますが、1スライドにつき2,3色に限定したほうがよいです。
さらに、原色は強すぎるためあまり使わない方がよいでしょう。

あと、パワーポイントでは文字は最低限にとどめ、余白をできるだけとり、画像中心にした方が仕上がりがよく見えます。

・・・とあまり追加事項を述べるのはよくありませんね。

今回はあくまで超基礎編でしたから。

でも、この2ポイントだけでもずっとよくなりますよ!

最後に資料作成のためのおすすめの本をご紹介しましょう。

私が大学院生だった頃に大学内で見やすい資料を作るためのセミナー講師をしていた先生の著書です。

今回の記事に加えて、あらゆる資料(ビジネス文書からポスター、チラシまで)を作成するためのヒントが散りばめられています。

資料作りの本は購入しただけでも10冊近くになりますが、最終的に手元に残った本です。
これ一冊で資料作成のすべてがカバーできます。

バージョンが2つありますが、増補改訂版の方をお読みください。
非常におすすめです。

本日は以上となります。

ありがとうございました。