前回の続きです。
前回の続きです。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://the-office-kageyama.com/1946/ target=blank] それでは、[…]
スキンピッキングを止められるか否かはクライアントの心の準備次第
著者(=パステルナーク氏)によると、スキンピッキング治療の成否はクライアントの心の準備次第といいます。
つまり、クライアントが本当に変わりたい、止めたいという心持ちでいるかどうかということです。
これはスキンピッキングに限らずあらゆる治療に当てはまります。
コーチングの基本ともいえるでしょう。
つまり、クライアントが本気でなければ結果はついてこないということです。
別にスキンピッキングを止めたいと思っていない人にコーチングを行なってもあまり効果が見込めないというのは簡単に想像できることです。
クライアントの信頼関係構築と同時に、本当に変わりたいと思っているのか。
まずはそこを確認する必要があります。
もし、この記事をお読みの方が本当にスキンピッキング、自傷行為を止めたい、治療したいとお考えであるならば今一度自分の心に本気かどうか聞いてみるといいでしょう。
もう一つ、重要なことは治療には時間がかかるということをあらかじめ合意をしておくことです。
突然、それもインスタントに一瞬でスキンピッキングが見事に解決する。
そのような魔法のような治療法はないということです。
科学的処置や薬を使って対症療法をすれば一時的に治ったかのように思えます。
しかし、生活習慣など根本的なところが改善されていなければ容易に後戻りしてしまうはずです。
もちろん、治療法やアプローチによって経過は変わってきます。
とはいうものの、治療には時間がかかるということを頭に入れておいた方がいいでしょう。
数週間、まったくピッキングをしなくなったと思いきや、ある日を境に極端なほどピッキングや自傷行為に陥るというケースもあるのです。
長い目で見ておいたほうがいいでしょう。
遺伝的要因もあると言われるが確立された見解ではない
実は皮膚をむしり取るという行為それ自体はごく普通なことです。
ちょっとささくれになっている。指の皮がひっかいてめくれ上がっている。
そんな時に、「ちょっと邪魔だな」と思い、皮膚を爪切りなどでカットするというのは何ら不自然な行為ではありません。
むしろ、動物の方が積極的に皮膚や毛をむしりとることがあるようです。
それは、感染症予防になるなど生物学的に重要なことでもあるのです。
人間も動物の一種であると考えればそうすることが自然な場合があります。
では、極端にスキンピッキングを行なうというはどうしてなのでしょうか?
遺伝的な要因はあるのでしょうか?
これまでの研究によると遺伝的な要因も認められるということですが、確立された見解ではないようです。
それ以上に環境要因も大きく、何とも言えないというのが正直なところでしょう。
では、なぜ、スキンピッキングや自傷行為を行なうのでしょうか?
最もシンプルな答えは、自分を落ち着かせるためであり不安やストレスに対処するためなのです。
スキンピッカーにとってこれらのネガティブ要因を消し去る方法なのです。
恐らく、性格的にネガティブ感情(怒り、不安)を表現しにくいのかもしれません。
ストレスや怒りを外に出すのではなく内に籠りやすいという可能性もあります。
また、小さいころから、ストレスや不安を感じても我慢しなさいと教え込まれたことが影響しているかもしれません。
例えば、あなたは誰かに怒りを感じていたとします。
しかし、私たちは「誰かを怒ってはなりません。怒りをぶつけてはなりません」と教えられることがあります。
行き場をなくした怒りの感情は身体に大きく影響を与えることとなります。
やがて、スキンピッキングが始まるというのです。
このことはスキンピッカーや自傷行為をする方の多くに当てはまることではないでしょうか。
つまりストレスや不安といったネガティブ感情の扱い方が重要となるのです。
では、ストレスや不安にどう対処すればいいのでしょうか。
見逃されがち!?食事の重要性
実は、まず見直すべきなのは食事なのです。
多くの人は食事が不安や気分の落ち込みに大いに影響を与えているということを知りません。
食べ物は肉体的にも精神的にも影響します。
適切な食事がどれぼど大事なものか強調しても強調しすぎることはありません。
もしバランスよく食べているつもりになっていてもそうではない可能性もあります。
結果、何年もの間、あなたの身体はバランスを欠いた状態になっているかもしれません。
どういう食事が望ましいかについては後日記事にする予定です。
悪循環を引き起こすスキンピッキング
何故、スキンピッキングが引き起こされるか。
もっとも基礎的な説明は「人は不快を避け快を求める」という一言に尽きます。
私たちはどこかの時点でスキンピッキングは気持ちのいいもの、悪い感情を落ち着かせてくれる行為であることを学びます。
そしてそれを何百回、何千回と行なううちにようやくそれが問題であることに気が付きます。
しかし気づいたころには根強い習慣となっているので、今度はそれを打破するのが難しくなってしまうのです。
つまり、何度も何度もスキンピッキングを止めようとするけど失敗に終わる。
皮膚の見た目が良くないことを考えれば当然止めなくてはならない。
しかし、できない・・・そのような感情が原因で今度は自分を責め始めます。
すると、今度はネガティブな思考が悪い習慣となっていくのです・・。
これまでも説明したようにスキンピッキングのような無意識に引き起こされる習慣を打破するには時間がかかります。
例えば、歩くこと、自転車に乗る、というような繰り返し行われることは無意識にできるようなります。
子どもが言葉を話せるようになるというのもそうです。
自転車に乗れるようになるためには何度も何度も繰り返し練習をしてようやく乗れるようになります。
一度乗れるようになるとバランスを意識しなくても無意識にバランスをとってくれるので自由に乗りこなせるようになるのです。
自動的で努力がいらなくなります。
しかし、そういった習慣は身についてしまうとできなくすることや忘れることができないのです。
究極的に不可能なのです。
自転車を乗れる人が乗れなくなるように学習するというのが不可能のように。
ここがポイントになります。
つまり、悪い習慣は消し去ることは不可能に近いということを認めた上で別の治療アプローチを行なうのです。
それは、スキンピッキングの代わりになる新しい習慣を段々と身に着けるということです。
今回の記事は以上となります。
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